明治から大正、昭和の御造営までこの参道が使われていた。 正面が春宮。塀の切れたところを左に曲がると、御本殿に上る現在の石段になる。

正面にみえるのが勅使門。昔は自然石を積んであったのがわかる。

「豊国の菱の池なる菱の根をとるとや妹が袖ぬらすらん」 と紀貫之が「土佐日記」に詠んだ池である。 欽明天皇３２年、八幡大神が宇佐にはじめて発現なされたのがこの池といわれている。 昔は池の中に島があり、島の上にはそれぞれ神様 […]

この石橋は明治４３年に県費で架け替えた橋だが、 昔は勅使が下るたびに板橋が新設されていた。

建坪６坪、基礎はコンクリートである。基壇、沓石付きで、雨落縁は石を敷き、化粧砂利を埋めている。脇柱は角柱で屋根は切妻、桧皮葺。棟は銅版で包んでいる。

呉橋を渡ると仁王門があった。仁王門から馬場までを神明町といった。 右手前、電柱のある旅館は桂屋。大和屋、松島屋と続く。

いまの神宮庁のあたりに寺家集落があり、そのなかに喜多院が建っていた。 ここにはよそから来た禰宜さんなどが住まっていた。

戦後初めての勅祭のようす。

「生き神様」と氏子から崇められていた大宮司・到津公誼が明治３４年に没してから男爵と宮司職を継いだ。宇佐地方の教育に熱心で、大正８年からは、宇佐町長を２期つとめた。昭和１１年死去。

昭和になって国民生活は急速に軍国化されていった。 宇佐町では子どもたちを中心に神宮少年団が結成された。 中央にいる軍人が、旧制宇佐中配属将校の黒岩少佐。その右隣は横山秀雄宮司。